『飛ばない鳥』
くすぶっていたの
心さらけないで
華やかな人生とはほど遠い
雲の切れ間に飛ぶ鳥に
わたしを重ね遊んだわ
今日聞こえた声が遥か昔の悲鳴で
いつともなし あなたを追い掛けて居た
忘れたくて 忘れたくて
あの日の傷は疼いて居るわ
共に暮らすことの意味が
かさぶたの剥がれる様に表れた
見た目にはさほど痛そうにはないが
あなただけ わたしだけが知って居る
傷のすべて 報いがある
こころのすべてを感じとってほしい
空の果てに取り残された
魂を救ってくれるなら
わたしはあなたのために飛んで行くわ
あなたのくれたこの翼で
泣かないで そんなことのために
涙を流さないで
あなたのその粒には光が宿って居る
無理して 笑わないで
あなたのその笑顔には人を喜ばせる力がある
無駄にしないで人生を
身の周りには役に立つことばかり
その中のひとつをかいつまんだら
口笛吹いて歩いて行くよ
目の前の果てしない草原を