『千歳歌(ちとせうた)』

桃色の花束を貴方に贈りました 入道雲の写真に一言添えて
青空を突き抜けたいと願う 今日此の頃です

無限に広がる心は 本当にあるのでしょうか

千歳(せんさい) 年を重ねたとしても 解らないことばかりです


幾度も我が国は争いを起こしました 其の度に油蝉の如く散った人達
彼(あ)の時にほんの少しでも 命の助かる筈だのに

残々 頭で悩んだとしても 解決しないことだらけです


何故に人は忘れてゆくのでしょう
何故に人は捨ててゆくのでしょう


貴方は夢を信じていたのに
貴方は愛を覚えていたのに


恋に焦がれて 私を 見初めた日の 黄昏を
忍べないなら 手放して 帰すから ちゃんと 帰るから


千歳 もしも生きたとすれば
其の後で もしも生まれ変わったとしたら

貴方に会いに行きたい 私でありますように
貴方と共に生きたい 私でありますように
私の中で逝きたい 貴方でありますように


千歳 年を取った暁に 又 改めて歌を贈ります