『子午線上のマリア ~その後の旅~』 アラブ調

ナミブ辺りを彷徨って ダイヤの匂い嗅ぐ
呼べば来そうな気もするが 呼んだら来ない感じ

村の片隅で暮らす 親の居ない少女
村の中央に凹む 井戸水で生きる

救われないと感じてても 救い出したがる
そんな僕の革袋 お願い 拒まないで

隣に座る老人の 小さな笛の音
感謝を告げたいのは 寧ろ 僕の方さ

渋谷辺りを彷徨った いつかとおなじだった
誘われる様に ふぅ~と 迷い込んだ 裏路地
浮かび出す光景 まるで夢みたいに

喜望峰の先に突っ立って 南の果て拝む
飛べば逝けるのは確か でも飛ばないひ弱虫

ここがこの世の終わりか 旅の終わりか
もしもそうだとするならば この先何処へ行く

すべてが終わろうとも 命は終わらない
感謝を告げたいのは 寧ろ 僕のためさ

子午線の上を跨いで 静かに目を瞑る
貴女に触れて想いました
どこかしら似ていた あの人の香りでした

新宿辺りを彷徨って まばゆい光り射す
脱げば僕もただの猿 ほら みんなもただの猿

死んでる様に生きるよりは 死ぬために生きよう