『心亡くし』
忘れた 街外れに 咲き誇る花は
都で会う人達へ 夢を見せ続けるだろう
何時迄も 何処迄も 終わらない 旅をする
誰も来ない ただ 吹く風だけを たより にして
時には幻を信じたり 記憶を遡り 立ち止まり
水の湧く処を探し 途方に暮れる
幸せの楽園 求めて 辿り着いた地は
寂れ果てた ひとつのくに 色も褪せ 灰が舞い散ろう
幽かも気配すら 漂わぬはず 小さな場面の片隅に
望みと願いが交差した 脇道へと
何時かしら 何処かしら 居た 事は覚えいる
少しでも 懐かしさ 壊さない様 抱いていたら
忘れた 街外れに 咲き誇る花は
都で会う人達へ 夢を見せ続けるだろう