『本の些細な決意』

僕らは好きになれる
きっと高い壁も越えて
さよならの為の涙を頬に湛(たた)えて
「必ず愛す」と決めて 君を守り抜く
言葉じゃ足りない想いを 此の手の温もりに
此の胸の温もりに変えて

全てを許そうとする そんな日に限って雨が降る
まるで全ての罪を洗う様な 激しい雨が 祟(たた)る様に

孤独に負けじと あくせく奮闘する 独り身に宿る魂を
慈しむ様に 薄い瞼のあいだの視線に奇跡を捉えながら

僕らは好きになれる
昏(くら)い未来も生きて
こんにちは 君への挨拶だ
何処へ行こう
「必ず帰る」と決めて 君を信じ抜く
言葉じゃ足りない絆を 此の手の温もりに
此の胸の温もりに変えて

過去から流れる時の川の流れの上
本の些細な決意をそっと乗せられたらな

そっと乗せられたらな