『過ち ~世紀末万才~』
腐れ切った此の浮世に 信じられるものすら失われたのなら
此の心と共に 僕は愛を求め彷徨い出す
敗れ果てた母国を背にし 自由と云う孤独に曳かれて
狂乱の都へ 弱者が生き残る事の無い地也
矛盾だらけの塞は 固く塞がれ 灰を被っても 決して 血塗られても 光は見えず
骸共が転がされる始末で 報われた人々の命は塵 門を開いて走り去る定めなのだ
赤茶けた土の上に立ち 満ち足りぬ欲と歩み続け
淀んだ掟なら 根刮ぎ破って仕舞えと 建び上げる
不正だらけの闇では 苦しみ悶え 誰の平和とか 然して 幸せとか 良く考えろ
髑髏が晒されてる荒野で 此の僕が今出来る事は何 目を閉じて徒佇むだけなのか
大木は民主の名の元に 花は金と力の名の下に
崩されて逝く中
辺りは埃と煙と音の祭り 後の祭り 左右 奴等を例えると為れば
思想を持たぬ志士の様 自分勝手に暴れて遣がる
愚かとは悟り乍らも 是非に及ばず
血を流さずには 生きられない 争い合わねば わからない
然う云う風に為て 歴史は作られて来た 悲しみの
繰り返し終り無き 道程を 之からも
然して
今も又 時を刻んで居る
核兵器が存在する幕末で 三日三晩 眠らず喰わずに黙りこけ 維新の来訪を案ずるが
髑髏が晒されてる現代で 此の僕が今為べき事は何 口を閉ざして通り過ぎるだけなのか
違うだろ!